往年の名作テキストサイトからSEO対策とWebライティングを学ぼう

井荻の街のWeb屋さんコラム

往年の名作テキストサイトからSEO対策とWebライティングを学ぼう
2018-03-13 | ライティング | 往年の名作テキストサイトからSEO対策とWebライティングを学ぼう
インターネットを利用し始めた頃、何度も訪れるテキストサイトをお気に入り登録していませんでしたか?もしそのサイトが今でも閉鎖されていないようでしたら、久しぶりに読み返してみてください。そこには、現在のSEO対策にも通じるWebライティングの極意がつまっているはずです。

ブログとmixiが登場する前のテキストサイト

突然ですが、あなたがインターネットを使い始めたのはいつ頃からですか?私(1986年生まれ)は、中学生になった頃・1999年頃だったと記憶しています。家に電話がかかってこないであろう時間帯を選んで固定電話から電話線を引っこ抜き、パソコンに繋いでインターネットに接続・・・といった時代です。

当時、インターネット上で個人が情報を発信するためには、テキストコンテンツ(文章)を中心とした「テキストサイト」を構築するのが主流でした。ブログやSNSといった個人が情報を発信できるツールは存在していませんでしたので、自前でWebサイトをつくるしかなかったということです。

さらに、当時の電話回線を使用したインターネットは通信速度が遅く、写真やイラストなどの画像は表示にかなりの時間がかかりました。そのため画像を多用したWebサイトは敬遠され、素早く表示されるテキストサイトが主流になったのです。

しかし、テキストサイトはブログとmixiが登場した2004年頃からその数を減らしていくことになります。誰でも気軽に情報発信ができるツールの登場で、個人が情報発信を行う場はテキストサイトからブログとSNSへと移行していくことになったのです。

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2004年7月のmixi – 情報発信の場がSNSへと移るキッカケとなったサービスでした

こうして廃れてしまったテキストサイトですが、改めて読み返してみると現在でも通用するWebサイト運営のノウハウが散りばめられていることに気が付きます。特にSEO対策を考慮したWebライティングに関しては、その極意がつまっているといっても過言ではありません。

文章力が命のテキストサイトからWebライティングを学ぼう

テキストサイトは、当たり前ですが画像に頼らないテキスト中心の構成で成り立っています。そして、サイトの良し悪しはテキストの面白さによって評価されていました。サイトのデザインやコンセプトではなく、まずは文章の面白さありきだったのです。

写真や動画を簡単に埋め込むことができる現在とは違い、テキスト表現のみで他サイトとの差別化をはかるには高い文章力が求められます。それも、PC表示や縦スクロールに強いインターネットに適した文章力です。

そして、(内容の真偽は定かではないものの)書かれている内容はオリジナルのコンテンツがほとんどでした。現在に比べてインターネット上の情報量が少なく、コピペ・リライト・引用が難しい状況だったからです。

文章の内容が面白いことは大前提。それに加えて、高い文章力・PC表示と縦スクロールに強い構成・コピペに頼らないオリジナリティが備わっていたのです。既にお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、テキストサイトが持つこれらの要素は、現在のWebライティングにおいても非常に重要なポイントであるのです。

テキストサイトに代わってブログやSNSが登場し、現在では誰もが気軽に情報を発信できるようになりました。しかし情報発信へのハードルが低くなったかわりに、相対的にコンテンツの質が下がってしまったのです。その結果として検索エンジンが良質なオリジナルコンテンツを求めるようになり、一周まわってテキストサイト時代のWebライティングが見直されるようになった・・・ということです。

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2001年7月のYahoo!Japan – ぜひ今一度この時代のテキストサイトを読み返してみてください

この記事を読んでいるあなたにも、かつて何度も訪れてお気に入り登録していたテキストサイトがあったのではないでしょうか?もしそうなら、ぜひもう一度そのサイトを訪れてみてください。きっとそこには、現在でも通用するWebライティングの極意がつまっているはずです。

最後に、私が今でもよく訪れて参考にしているテキストサイトを3つ紹介させていただきます。テキストサイトの主流である面白ネタ系、日記の延長から生まれた自分史系、研究者レベルの考察が繰り広げられるホビー系から、それぞれ1つずつの紹介です。時代が変わっても色あせることのない、後世に残るWebサイトたちをご覧ください!

日本のインターネット史に残るサイト、侍魂

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侍魂 | http://www6.plala.or.jp/private-hp/samuraidamasii/

最初に紹介させていただくのは、面白ネタ系テキストサイトの代表格である 侍魂 です。2001年に当時大学生だった管理人の健さんが立ち上げたサイトで、後にテキストサイトブームを巻き起こすことになる日本のインターネット史に残るWebサイトです。

中国で開発された二足歩行ロボットについての記事 最先端ロボット技術 がネット上で大きな反響を呼び、1日あたりのアクセス数が多くても2千~3千という時代に20万アクセスを稼ぐマンモスサイトとして君臨していました。個人運営のサイトでありながら、名実共に日本一のサイトとなった稀有な例です。

私は学生時代に口コミで知った 最先端ロボット技術 から侍魂を読み始めたのですが、PC画面をスクロールしながら文章を読んでこれほど爆笑するのかと衝撃を受けたことを覚えています。ちなみに、私のお気に入りは健さんがストーカーと間違われるヒットマン事件簿 。何度読み返してみても爆笑してしまう面白さです。

テキストの書き方に注目すると、短文を中心としたテンポよく読ませる構成・改行とスクロールから絶妙な間を生み出す手法・オチを際立たせるフォントの使い方など、Webならではのライティング術が散りばめられていることに気が付きます。今読み返してみても参考になる、まさにWebライティングのバイブルといえるテキストサイトです!

出版できるレベルの面白すぎる自分史、イナリの野球流儀

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イナリの野球流儀 | http://www7b.biglobe.ne.jp/~nipponsyokudou/

大学野球の選手だった稲荷幸太さんが、小学校から大学まで続く自身の野球生活を振り返った自分史 イナリの野球流儀 です。このサイトの面白いポイントは、なんといってもそのリアリティ。甲子園出場歴を持つほどの選手だった稲荷さんにしか書けない、熱い文章が特徴的な自分史です。

稲荷さんは高校野球の名門PL学園の出身で、同級生はメジャーリーグでも活躍された元中日・現阪神の福留孝介選手。卒業後は中央大学に進学され、現巨人の阿部慎之助選手と同部屋にもなっています。ここで注目すべきは、稲荷さんがPL学園出身ということ。そう、あの激務で有名なPL学園野球部について、当事者がその内情を語っているのです。

「付き人制度」や「仕事」といった厳しい規則が満載の共同生活、食欲を推進させる「PLチャーハン」や「マヨネーズ&ソース」のつくり方、そして怪物同級生・福留がいかに飛びぬけた存在だったのか・・・高校生活の全てを野球に捧げた者だからこそ書ける文章は、読み応えバツグンのノンフィクション冒険譚。そのまま出版できるレベルの面白さです。

また、インターネット上に自分史を公開するにあたって「未来の人が読むことになる」というポイントを想定しているのも特徴的です。高校・大学時代に野球部内で起きた出来事と、当時の一般社会で話題になった出来事とが絶妙にリンクする構成になっているのです。

春の選抜出場が決まった中で発生した阪神淡路大震災、日本が初出場を決めたフランスワールドカップのおかげで単位取得が危うくなった大学生活、ノストラダムスの大予言騒動の中で迎えた現役最終試合・・・未来の人が読んだときに「こういう時代の出来事だったのか」というイメージを抱きやすくなる工夫が凝らされています。

日記系のコンテンツや過去を振り返って文章を書く際に参考にしたい、自分史サイトの傑作です!

20年前とは思えない完成度、マジェイアの魔法都市案内

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マジェイアの魔法都市案内 | http://plaza.harmonix.ne.jp/~k-miwa/magic/magiccover.html

アマチュアマジシャンの三輪晴彦さんが手品の世界を紹介しているWebサイト マジェイアの魔法都市案内 です。公開日が1997年7月11日という、国内有数の歴史を誇るホビー系テキストサイトです。

このサイトの特徴は、なんといってもその圧倒的な情報量。「世界のマジック傑作選集」「マジシャン紹介」「マジックショップ&バー」といった項目別に、数百にも及ぼうかという記事が公開されています。2018年現在でも、手品に関する情報量は日本一のWebサイトでしょう。

マジェイアの魔法都市案内では、原則として手品の種明かしをしていません。「種明かしは観客へのサービスにならない。顧客を失望させるだけである」というスタンスで、不思議を楽しむ芸として手品の世界を紹介しているのです。記事の文中には画像もほとんど使用されておらず、どちらかというと「手品の世界に関する活字コラム集」といった趣です。

手品という特殊な世界を紹介しているサイトだけあって、文章の書き方も特徴的です。なんともいえないウィットに富んだ表現で、知的好奇心をくすぐるように文章を読ませてくるのです。具体的な表現技法を説明できないのが歯がゆいですが、一度読み始めると続けて他の記事も読みたくなる、素敵な中毒性のある文章です。

管理人の三輪さんは1980年から中学・高校生を中心とした私塾を経営されている、塾の先生でもあります。1970年代には既に手品のマニアだったようで(ご本人曰く、マジックに狂っていた・・・とのこと)、こうしたマニア気質と先生ならではの研究者気質を持ち合わせているからこそ書ける文章なのでしょう。趣味の世界を記事化する際に、ぜひとも参考にしておきたいWebサイトです。

ライター:石川晃司
カテゴリ:ライティング
公開日:2018年03月13日

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